絡新婦の爪先

いちばん書きやすいところにあった日記のようなもの。

今日の自己満足

月がきれいですね。

あなたの顔よりは。

 

今日は自己満足につながる行いをした。

寄付。

 

恵まれない子供たちに向けた寄付。

アジアの子供たちに向けて。

フィリピン人といった女が声をかけてきた。

 

署名をして寄付をくださいと言われた。

署名をして寄付をした。

千円ぽっち。

たかが千円、されど千円。

 

夜中の駅前。

あぁ、きっと、たぶん、ほんとうに恵まれない子供たちに

いくわけではないんだろーなーと、うすうす思っていながら、

それでも千円あげました。

ぼくも、別に裕福というわけではないからね。

金額の多寡についてはさして意味はないんだ。

 

でも、この千円で、気持ちよくなれるんだもの。

ただ金を出すだけで、いいことをした気分になれるんだもの。

なんの責任も負わず、汗も流さず、お金が何にどうやって使われるのかも

なーーーんにも考えずにすむんだもの。

寄付ってそんなものでしょ。

 

で、今日は気分が良かったので、やっちゃった。

やってみて、自分のやってることが、あーこれは自己満足だ、

このお金はこの女がただ日々の暮らしのために充てるのかもしれないし、

カタギがかかわってはいけないような使い道をされるのかもしれないし、

かえって恵まれない子供たちがいつまでも恵まれなくなってしまうかもしれないのだとしても……

 

やってみたらこーだ。

だめだこりゃ。

はっきり言って、気持ちいいんだよなぁ。

否定できないわ。そうしようがないわ。

癖になったらまずい類のやつだわこれ。

 

わかっちゃいるけどやめられないんだろー。

 

いい経験になった。

 

自重のたいせつさをしる。

 

 

さいご、彼女と別れた時に告げられた ”Bye-bye” が、

耳の裏に妙に張り付いている。