絡新婦の爪先

いちばん書きやすいところにあった日記のようなもの。

逃げない獲物は捕まえやすい

飛び込んできたものを逃がさないことが肝要だ。

 

動きを縛る糸に絡みつかせてしまうのがいい。

 

もがけばもがくほどにそのあがきが無駄となり、

次第にもがくことすらもできなくなる。

 

糸とその身が奇しくも結ばれ合い、あたかも元から同じ一つであったかのように、

纏わりついて離れないのではなく、「そのもの」であるから分かれ得ないのだ。

 

「いやだ」と言うべき時にでも、そうは言えなくすればいい。

 

自ら「はい」という希望にかけて、網をめぐらせておくことだ。